バスケットボールのゴールに使われているバックボード素材【簡易特徴表】
家庭用バスケットゴールのバックボードに主として使われている素材の特徴とメリット・デメリットについてまとめてみました。購入時の参考にどうぞ。
ポリカーボネート | アクリル | 強化プラスチック | |
---|---|---|---|
耐久性 | ◎ (非常に割れにくい) |
〇 | 〇 |
透明度 | 〇 (86%) |
◎ (93%・ガラス以上の透明度) |
✕ |
日光による影響 | 〇 (変色する事がある) |
◎ | ◎ | 燃焼性 | 〇 | △ (可燃性) |
△ (可燃性) |
コスト | △ | 〇 | ◎ |
特徴 | 高い耐久性 割れにくい 高い難燃性 |
抜群の透明度 高い耐久性 |
安価で軽量 耐久性が高い |
欠点 | コストが高め | 高温で変形 火に弱い |
燃える |
家庭用バスケットゴールのバックボードに使用される素材は、ポリカーボネート、アクリル、強化プラスチックの3種類どれかです。他の素材として強化ガラスがありますが、高価で重いため簡易設置の家庭用バスケットゴールに使われる事はほとんどありません。
家庭用バスケットゴールのバックボードを徹底比較「強化プラスチックvsポリカーボネート」
本格的な家庭用バスケットゴールのバックボードに多く使用されている素材は、「強化プラスチック」か「ポリカーボネート」そしてアクリルです。
今回は比較的多用されている強化プラスチックとポリカーボネートの2つの素材を比較します。
素材の特徴と利用用途
強化プラスチック
繊維強化プラスチック(せんいきょうかプラスチック)または FRP (Fiber-Reinforced Plastics の略称) は、ガラス繊維などの繊維をプラスチックの中に入れて強度を向上させた複合材料のこと。
プラスチックは軽量ではあるが、弾性率が低く構造用材料としては適していない。そこで、ガラス繊維のように弾性率の高い材料との複合材料として、軽量で強度の高い、つまり比強度の大きな材料として用いられる。強化材はガラス繊維のほか、炭素繊維を用いる場合もある (CFRP)。強度の高いケブラー、ダイニーマなどの樹脂繊維で強化する場合もある (AFRP, KFRP, DFRP)。
安価・軽量で耐久性がよいことから、小型船舶の船体や、自動車・鉄道車両の内外装、ユニットバスや浄化槽などの住宅設備機器で大きな地位を占めている。
強化プラスチックには加工方法や厚み、構造や、各種原料の配合により様々な品質があります。強化しようとすれば十分な強度を確保できますし、コストを下げようとすればどこまでも低品質な製品を作ることもできます。
なのでメーカの信頼性をしっかり確認する必要があります。日本国内生産なら安心なのですが、残念ながら国内生産のバスケットゴールは皆無に等しいので、メーカの生産管理に信頼を置くしかないのが現状です。
ポリカーボネート
ポリカーボネート(英: polycarbonate)は、熱可塑性プラスチックの一種。化合物名字訳基準に則った呼称はポリカルボナート。様々な製品の材料として利用されている。アクリル樹脂などと共に有機ガラスとも呼ばれる。
透明性・耐衝撃性・耐熱性・難燃性・寸安定性などにおいて、高い物性を示す。耐衝撃性は一般的なガラスの250倍以上といわれる。
エンジニアリングプラスチックの中でも平均して高い物性を示す樹脂であり、かつ透明性をもつために光学用途にも使用でき、その物性に比べて安価であり、航空機・自動車など輸送機器、電気・電子光学・医療機器、防弾ガラスの材料などに広く用いられている。
両方とも自動車などの乗り物に使用されるくらいの強度は持ち合わせているようです。ポリカーボネートは比較的品質が安定した製法です。ドイツのバイエル社が開発した素材の1つでMAKROLON(マクロロン)ブランドが有名です。Lifetimeのバスケットゴールは2005年からMAKROLONブランドのポリカーボネートを採用しているようです。
強化プラスチックは品質にバラツキがある。
ポリカーボネートは製法によってブランドがある。
いずれも製法にこだわったブランドを選ぶのが重要。
素材別|家庭用ゴールのバックボードの強度テスト(動画)
ハンマーでドシドシ叩いても大丈夫!といった動画がありました。
強化プラスチック
参考:ライフタイム社製LT-90089の強化ボード性能テスト
ボード素材は強化プラスチックです。このボードは、厚さ4.5mmの強化プラスチックを2枚重ね、かつ裏面側の強化プラスチックの形状を波形にすることで間に空気の層を作り、衝撃を吸収し、より耐久性が向上する設計のようです。従来の強化プラスチック1枚のみのボードより強固な作りとなっています。
ポリカーボネート
参考:ライフタイム社製LT-1558ボードの強度
ボード素材はポリカーボネートです。ボードの強度の確認もできますが、透明度が高いのもチェックするべきところです。
この動画見る限りでは両方ともかなりの強度があります。
素材別特徴まとめ
耐久性 | 耐衝撃性 | 耐熱性 | 透明性 | 重量 | 価格 | |
---|---|---|---|---|---|---|
強化プラスチック | ◎ | 〇 | △ | ✕ | ◎ | ◎ |
ポリカーボネート | ◎ | ◎ | 〇 | ◎ | △ | 〇 |
強化プラスチックのメリットは、安い、耐久性が優れている、軽量である
ポリカーボネートのメリットは、耐久性、耐衝撃性、耐熱性が優れている、透明度が高い
ポリカーボネートは経年劣化(=長く使っていると素材は徐々に劣化する)にも強く、家庭用では最高品質のバスケットボール用ボード素材といえます。強化プラスチックと比べると、高額ですがその価値はあります。あえてデメリットを言えば重量が重いため、パーツも大きくなり十分な広さと組み立て時には大人2名が必要というところでしょう。
個人的な意見としては、透明度の高いポリカーボネートの方がかっこいいので好きです。5年以上使うことを想定して購入すれば、値段も妥当だと思います。
ボードは家庭用バスケットボールのゴール選びでとても重要です。是非、参考にしてください。
参考:その他のバスケットゴールのパーツ「バスケットゴールはリングも重要」